彼女が大工になった理由
定価 | 1,700円+税 |
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著者名 | ニナ・マクローリン (著), 宮﨑真紀 (翻訳) |
ページ数 | 280 |
判型 | 四六 |
発行年月 | 2019/04 |
ISBN | 9784767826233 |
彼女が大工になった理由
内容・概要
ジャーナリストから大工へと転身した30代女性の等身大エッセイ。
パソコンの前で疲弊している、すべての人に読んでほしい一冊!
「自分らしい人生って何か、どうしたらわかるんだろう?」
華やかなボストンの新聞社で記者として働いていた著者のニナ。
ウェブ版の仕事に幻滅し、なにかもっと実体のあるものを相手にしたい、と
感じていた彼女の目に止まったのは、大工見習いの募集だった――。
男性ばかりの大工の世界で女性が働くのはどういうことか。
自分の手を使う仕事によって、世界はどんなふうに見えてくるのか。
ぶっきらぼうだけど心優しいボスのメアリーに導かれ、
人生に思い惑っていた著者が新しい自分を見つけるまでの物語。
「私がパソコンの前で背中を丸めながら考えていたのは、ここを出ていこう、
ただそれだけだった。画面の中以外の何か、インターネットという残響室から
出たところにある何かを心から求めていた。もう少し現実と関わり合いたい。
でもそれはどういう意味?」(――本文より)
「女性の大工がわずか二・四パーセントしかいないという指摘からも
わかるように、性差やセクシャリティも本書のテーマのひとつだろう。
だが、著者はその事実を声高に糾弾するわけではない。ただ、自分や
メンターのメアリーが真剣に作業をする姿をきっかけとして、女性の大工や
職人という存在がもっと普通になればいいと静かに願っている。」
(訳者あとがきより)
【著者紹介】ニナ・マクローリン Nina MacLaughlin
米国マサシューセッツ州ケンブリッジ在住。ペンシルベニア大学で英文学と
古典学を学んだのち、『ボストン・フェニックス』紙に記者として8年間勤めた。その後大工として修業を始め、現在は大工として働きつつ著述業も行っている。
これまでに書評やエッセイを寄稿した新聞や雑誌、ウェブサイトには
『ボストン・グローブ』紙、『ロサンゼルス・レビュー・オブ・ブックス』誌、
+『ブックスラット』などがある。
【訳者紹介】宮﨑 真紀(みやざき まき)
スペイン語圏文学・英米文学翻訳家。東京外国語大学外国語学部スペイン語学科
卒。おもな訳書に、グスタボ・マラホビッチ『ブエノスアイレスに消えた』、
フェリクス・J・パルマ『時の地図』(早川書房)、ロサ・リーバス&
ザビーネ・ホフマン『偽りの書簡』(東京創元社)、『イレーナ、闇の先へ』
(ハーパーコリンズ・ジャパン)、コンドリーザ・ライス『ライス回顧録
ホワイトハウス激動の2920日』(共訳、集英社)、『マラドーナ独白』
(東洋館出版社)、ブライアン・スティーヴンソン『黒い司法 黒人死刑大国
アメリカの冤罪と闘う』、メアリー・ビアード『SPQR ローマ帝国史』
(亜紀書房)など。