ホタルの不思議な世界

定価 2,200円+税
著者名 サラ・ルイス (著), 大場 裕一 (監修), 髙橋 功一 (翻訳)
ページ数 384
判型 A5判
発行年月 2018/07
ISBN 9784767825038

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ホタルの不思議な世界

内容・概要

ホタルはなぜ光るのか
あるときは愛のために、またあるときは殺して食べるために……

日本人には特に馴染み深く美しい昆虫、ホタル。
実はホタルたちの世界には、煌く可憐な姿からは想像もできないような、
生死をかけた骨肉の争いや、ドラマチックな一生があるのです。

光り方でコミュニケーションをとる彼らの巧みな生き方はもちろん、
「光る仕組み」や、世界中のホタルとヒトとの関わり合いについても存分に紹介。
さらに見た目も奇妙な「飛べないホタル」や「光らないホタル」の存在を知ることで、
あなたもホタルの魅力に憑りつかれること間違いなし。
ホタルに魅せられ、ホタルに人生をささげた研究者たちが、
知られざるホタルの世界へあなたを誘います。


光を放つこの驚くべき生き物は、依然として私に不思議な感動を与えてくれます。どのような言葉をもってしても、ホタルに対するこの気持ちを表現することはできそうにありません。私にとって、そしておそらくあなたにとっても、ホタルは単にうっとりさせてくれる以上の存在なのです。―――本文より

目次

第1章:サイレント・スパークス 沈黙の光の煌めき
不思議の世界/ホタルとは―その実体、歴史、そして個体数/閃き、光り、香り、愛を探す/「ホタル」とは/ホタルを移殖する/次に何が起こるのか

第2章:スターたちのライフスタイル
スモーキーの懐深く/卑しき生まれ/彼らの光はノーの意味/創造的即興性:進化するホタルたち/同期する光のシンフォニー

第3章:草中の輝き
ホタルひとすじ/定義できないものを定義する/夜の中に出かけよう/光る軽食/接近遭遇/戦利品は勝者のもの/淑女のお好み/大逆転―求愛における雌雄の役割が入れ替わる

第4章:この宝もて、我汝を娶る
光が消えた後/精子における愛と戦い/愛の塊/最高の贈り物を求めて/オスの性行動経済学/華やかな光と宝物:それがメスにもたらすものは?

第5章:大空を翔る夢
環世界へ/性的二型:いったい翅はどうしたの?/[紛らわしい「グローワーム」という言葉/キング・オブ・グロー(発光の王)/[グローワームの歌]/幽霊のような光と、幻の匂い

第6章:光を生み出す
光を生み出す化学反応/[甲虫の明るい光の進化をたどる]/進化するホタルの光/ホタルを利用する/光の明滅を制御する/発光器内部への旅/ホタルの照明スイッチを見つける/同期させる/科学界の秘密

第7章:悪意に満ちた誘惑
愛する昆虫たち/朝ごはんにホタルは? だめだめ! /化学兵器/多面的な防衛戦略/警告表示の進化/ホタルのそっくりさんは美味いか毒か? /吸血ホタル

第8章 ホタルの光が消えたら?
暗くなる夏/舗装された楽園/世界に溢れ返る光/ホタルの光を目当てに賞金稼ぎ/ホタルを襲う、その他の危機/ほたるこい

第9章:北米に生息するホタルの野外観察ガイド
コラム1:日本のホタル研究/コラム2:日本に生息するホタル

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