名建築は体験が9割

定価 2,200円+税
著者名 ロバート・マッカーター
ページ数 248
判型 A5判
発行年月 2018/04
ISBN 9784767824666

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名建築は体験が9割

内容・概要

「体験=内部空間」から建築を論じた、画期的な建築論。

名建築は、なぜ優れているのか。その答えは、「体験=内部空間」にあった!
ライト、コルビュジエ、アールトほか、巨匠の建築を「内部空間の体験」から
とらえ直し、いかに体験からの発想が建築を優れたものにしているかを
鮮やかに分析。
体験こそが、建築の始まりであり、同時に最終的な評価基準であることを
明らかにする。
さらに、建築のみならずヴィクトル・ユゴーら海外の小説、
ジョルジュ・ブラックなどの美術作品からも空間を読み解くことで、
近代における内部空間の重要性を考察する。
見た目に目が行きがちな建築デザインの世界で、体験の大切さを見つめ直す、
これまでにない建築論。

「本書の主張は、建築のデザインを、外側から外部形態がどのように
見えるかではなく、内部空間とその経験、ある建物のなかでの暮らしが
どのようなものであるかということを、第一に位置づけて再構築し、
再定義するべきだというものだ。」――「序文」より


■著者:ロバート・マッカーター/Robert McCarter
現役の建築家・作家。2007年以降は米国ミズーリ州にある
セントルイス・ワシントン大学の建築学部教授も務める。
1991年から2001年まではフロリダ大学の建築学科長を務め、
その他コロンビア大学でも教鞭をとる。
『Frank Lloyd Wright(フランク・ロイド・ライト)』(Phaidon Press、1997年)、
『UnderstandingArchitecture(建築を理解する)』(Juhani Pallasmaaと共著、
Phaidon Press、2012年)ほか、国際的な著書多数。
日本では、「GA houses」40、42、43号(A.D.A.EDITATokyo 、1994年)にて、
「巨匠の住宅―フランク・ロイド・ライト」と題する、一連のライトの
住宅に関する論文が紹介されている。

目次

序文 建築における内部経験の並はずれた重要性
1 《内部空間》こそ建築の起源
2 緊密な内部体験とよそよそしい外部形
3 内部空間に関する3つの近代建築の概念
4 眼と身体が経験する経路の分離
5 内部空間の形成と場の境界
6 空間の社会性と遭遇の創出
7 内密でありながら無限に広がる場の中の《巣》
8 経験と記憶のために部屋をつくる
9 外部環境の内部体験
結論 建築の導入と評価としての内部経験